【体験談】未婚で出産した私が、子連れで結婚するまでの話|第3話:結婚を決めた日

 

【前回までの話】

19歳で予期せぬ妊娠をし、シングルで娘を育てると決めた私。

出産と子育てに向き合う日々の中で、“誰にも頼らない”と思っていたけれど──。

ある日、彼と出会い、少しずつ心が揺れ始めていった。

 

 

 

 

彼と出会ってから、私たち親子の世界は少しずつ変わっていった。

これまでは娘とふたり、当たり前のように過ごしてきた日々。

でも、彼がその輪の中に自然と入ってきてからは、

行けなかった場所、見せられなかった景色、「楽しい」が、すこしずつ叶えられていった。

 

娘は、彼のことが大好きだった。

名前を呼びながら、ぴったりとくっついて離れないくらい。

初めて歩いた日、彼は飛び上がるほど喜んでくれた。

その表情が、本当に自分の子どもを見ているようで、私は嬉しくて、どこか安心したのを今でもはっきり覚えています。

 

“こういう時間がずっと続いたらいいな”

ふとそう思うことが増えていった。

 

だけど心の奥では、いつも悩んでいた。

「このままでいいのかな」

「娘のために、ちゃんと形にするべきなのかな」

 

私は、結婚に対してずっと慎重だった。

というより、恐れていた。

結婚は、私にとっては人生最大のギャンブルのようなもの。

過去の経験も、不安も、自分の弱さも、すべて連れていくようなものだから。

そして何より、もう私はひとりじゃない。

娘がいる今、簡単に踏み出していいことじゃない。

 

たくさん悩んで、何度もひとりで考えて。

そんなある日、娘がポツリと言った。

 

「〇〇くんのこと、パパって呼んでもいーい?」

 

私はびっくりして、なんで?って聞き返した。

そしたら娘は、迷いなくこう言った。

 

「だって〇〇くんが、(娘の名前)のパパなんだもん」

 

その言葉を聞いた瞬間、胸がぎゅっとなった。

自分でも説明できない感情が溢れてきて、気づいたら涙が出ていた。

 

娘は、もう彼を“家族”だと思っていたんだ。

私より先に、ずっと素直に、まっすぐに。

 

すぐに彼に電話して、そのまま伝えた。

「娘がね、パパって呼びたいって言ったの」って。

彼はびっくりしながらもすごく嬉しそうで、

「パパって呼んでくれるの?ほんとに?」って笑ってた。

その声が、嬉しさと安心でいっぱいだったのを、今でもよく覚えてる。

 

私も思った。

あ、この人となら。

娘と私、ふたりじゃなく、3人で生きていけるかもしれないって。

 

プロポーズがあったわけじゃない。

でも、3人で自然と「家族になる」ってことを選んでいた気がする。

 

ただ、私は最後にひとつだけ見極めをしようと決めていた。

いくら彼が優しくても、いい部分だけを見て決めるのは違うと思ったから。

本当の姿を見てからじゃないと、娘を託すことなんてできなかった。

 

だから数ヶ月、3人で一緒に暮らしてみることにした。

ちょうど娘はイヤイヤ期。

毎日が嵐みたいな時期だったけど、彼は逃げなかった。

そのひとつひとつに対して、私と同じ目線で考えて、調べて、一緒に悩んでくれた。

 

私はその姿を見て、ようやく心の底から思えた。

この人なら、大丈夫だって。

 

娘が4歳になる少し前。

私は、結婚を決めた。

少しの怖さは、正直あった。

でも、それ以上に「信じてみたい」と思えた。

そして何より──娘が、嬉しそうだった。☺️

 

 

 

 

「娘が幸せであることが、私にとっていちばんの幸せ」

その想いは、あの日からずっと変わっていない。

 

 

 

 

これは、私が“1人で育てる”と決めた日から、家族になると決めるまでのお話。

きっと同じように悩んだり、迷ったりしてるママの心にも届きますように。

 

次回、「第4話:子連れ婚でよかったこと・大変だったこと」

 

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